西田征史/小野寺の弟・小野寺の姉 西田征史さんの「小野寺の弟・小野寺の姉」を、読みました。単行本の表紙。内容は、東京の片すみ、木造一軒家に二人で暮らす小野寺進と小野寺より子の姉弟。結構な歳だけど結婚できずにいる二人は、特別仲がよいわけでも、悪いわけでもないけれど、なんだか支えあって暮らしている。 ある日、そんな小野寺家の郵便受けに間違って配達された一通の手紙。 二人はその手紙を届けに行くことにするのだが―。 引っ込み思案な弟と、こだわりが強く生命力の強い姉の、さえないけれど、ささやかな幸せが香る日常を描いた物語。感想は、良かった。日常の中にも柔らかな刺があるというのか、それぞれに痛い部分は持っているんだけど、それを上手く隠して、上手く上手な安定感で暮らしていこうと頑張っている感じがして、良かった。家族だけど、見て見ぬふりも必要。姉弟だから、姉弟なのに・・・いろんな、姉弟の言い訳みたいなのがあって、楽しかった。自分の兄妹の中にもあるんだろうなって、思えるような部分が沢山あった。日常の中の小さな驚き、幸せ、悲しみとか、そう言った物がスゴく分かりやすくて、身近で素敵な小説でした^^! PR