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紺野キリフキ/はじめまして、本棚荘

紺野キリフキさんの「はじめまして、本棚荘」を読み終わりました。
不思議な世界設定に引き込まれます。
それぞれに、情報の少ない中でも生きている個性あるキャラクターたち。
全体的に駄目人間って感じの人たちばかりなのに。
変だけど、好きだなって思える人でした。
みんな、名前が無いの。
職業名で呼ばれてる感じ。
あ。でも眠たがりの留年大学生の女の子には名前があったな。ヒナツさん。
主人公の子はとげ抜き師の姉に頼まれて留守番のため東京のアパートにやってきた山育ちの子。
本人もとげ抜きの技術を持っているので(未熟ながらも)、姉を訪ねてきた客のとげを抜いたりする。何を目指し、何を楽しむ訳でもない生活。
一言で言えばパッとしない子なのかも。
とげ抜きって何だろう。
本の中で刺を抜くって描写は沢山あった。
誰にでもとげは刺さっていて。芽が深かったり、深くないけど無数に刺さっていたり、
人のとげがその人に触る事で刺さったり。
時には草のような匂いがするとも書かれていた。
私は読んでいてとげってのは、人間の抱える
ストレスだったり、悲しい気持ちだったりと負の気持ちがとげと形として出ているのかと思った。
でも、刺を抜いて血が出る、下手な抜き方をすると痕が残る。
最後まで、何だそりゃだった。
わからずじまい。でも、この話は不思議が説明されなくとも良いなって思った。
普通ならなんだそれ、説明しろよって思ってるかも←
結局なんだったんだろう、何度よんでもその時の気分でとげは別のものなんじゃないかって考えちゃいそう。
そうそう、猫遣いさんもだいぶ変な人でした。
つか、猫遣いって何なのさって。
本の中で廃れてきてはいるけど、昔は文化としてあったんだろうって設定。
働かずに家賃滞納。少し、盗み癖があるみたい。
この人も駄目な人だな。
あと、気に入ったのが、サラリーマンさん。
ある日、本棚荘の前にサラリーマンが捨てられていたって。
職を失ったサラリーマンではなく、野生のサラリーマンって書いてあったのがかなりツボだった!
定職に就くのは会社に飼いならされるって意味での野生ってことだよね?
おもしろい。
サラリーマンは捨てないって。
拾ってきて面倒見るとか猫や犬じゃないんだから!
表現すごい。発想力の勝利ですね。

あーでも、最後の話は抽象的な表現で少し掴みづらかった。
時間軸がずれてんのかと思ったけどそうでもないし。
ちと、理解出来んかった。

最後に。タイトルに本棚荘とか書いてあるけど、
本を読む住人は大家さんだけ(笑)
本好きが集まるんとは違うんですねv
設定が不思議面白かったので他の作品も読んでみたいと思います!
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