石持浅海/温かな手 石持浅海さんの「温かな手」を読み終わりました。なかなか異色な設定でしたよ。人間の生命エネルギーを食べて生きる謎の生命体。見た目はまんま人間なのに、口からモノを入れるのでなく、人に触れ、エネルギーを摂取する。現代人はカロリー摂取が多いので、取りすぎたエネルギーを吸収してくれるのは言わばラッキー。運動も、食事制限もなく、好きなものを沢山食べても謎の生命体が吸ってくれる。そんな、ギンちゃん、ムーちゃん。吸収される側の人間の、畑さん、北西さん。ギンちゃんと畑さんは共に暮らし、謎の生命体と知りながらも生活し、ギンちゃんが作ってくれた美味しい料理を食べ、吸われる。そして、事件も有り!ギンちゃんの鋭い観察力、思考力によりすぐに解決!ムーちゃんと北西さんペアも暮らし、謎の生命体と知りながらも一緒に旅行にいったり、置換騒動にあったり。観点はずれてるものの、正規ルートへ導いてしまうムーちゃん。短編なので、作中の会話などに推理のキーは色濃く見えるはずなのに、解決の糸口も見えず、説明され、理解する。さくさく読めて面白い本でした。他の作品も読んでみたいです。 PR